令和7年2月発行「令和5年度人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋
複数の職種で募集をしていたが、どの職種も応募数が少なく、特に和食店の調理職採用に苦戦していた。
コンサルティングを受ける前はどのような状況でしたか?
中村様当社が運営する「かどやホテル」には和食店とカフェが併設されており、ホテルのフロント、ホールスタッフ、調理職など複数の職種で募集を行っています。それぞれ欠員が出た場合に募集を開始するのですが、特に和食店の調理職は有料求人媒体に2ヶ月掲載しても応募がゼロということも珍しくなく、悩んでいました。そんな中、社長の竹川からこのコンサルティングについて知らされたのです。他の業務との兼ね合いもあるので、きちんと時間を確保できるか不安でしたが、初回にコンサルティング内容について説明を受けた際、かなり濃い内容だと感じたんです。「自分が学ばないと何も変化が生まれない」という危機感もあり、時間を作ってでもしっかり学ぼうと毎回準備をしてコンサルティングに臨みました。
コンサルティングはどのようなことから始めましたか?
中村様コンサルティングは、ハローワークや有料求人媒体に掲載していた内容の見直しから始まったのですが「内容が薄いですね。会社や仕事の魅力をご自身が理解されていないのかもしれません」という指摘がありました。それまで有料求人媒体に掲載する際は、求人広告代理店に職種や給与といった基本的なことを伝えるだけで文章などはすべて任せていたので、当社の本当の魅力が伝わる文章にはなっていなかったんです。自分たちの言葉で自社の魅力をきちんと伝えることの大切さに気がつきました。
どのような流れで求人票を作成していきましたか?
中村様最初にハローワーク求人票の作成スキルを習得することを目標にしました。基礎ができれば、今後の採用活動に役立つと考えたからです。まずは求人票に記載する自社の魅力を知るため、従業員全員を対象にアンケートを実施しました。その結果、仕事や待遇に関する自社の強みを知ることができ、求人票で打ち出す内容が大きく変わりました。求人票を書き直す作業を通して、採用に関するノウハウが身についていく実感がありました。
新しい求人票の反応はいかがでしたか?
中村様作成した求人票で募集を開始して3ヶ月も経たない内に、和食店の調理職を2名採用できました。その内の1名からは「仕事内容がこんなに詳しく書かかれている求人票を見たことがない」という感想もありました。相手に伝わる内容を意識することで無料でも採用できるのかと、かなり驚きましたね。同時に、この内容は他の求人媒体でも活用できるだろうと期待が膨らみました。
他にはどのようなことに取り組みましたか?
中村様自社ホームページに掲載していた求人内容を見直しました。もともと一部の職種しか掲載していなかったのですが、これを機に全職種の求人情報を掲載し、採用活動の基盤を固めました。
コンサルティングを受けて、採用状況はどのように変わりましたか?
中村様全ての職種で応募数が大きく変わりました。全体で1.5倍くらいは増えた印象です。以前は1名の応募がありその1名を採用していましたが、今は複数の応募者の中から自社にマッチした人材を採用できています。どの職種も全く応募がないということがなくなりましたので、採用活動に目処が立つようになりました。
コンサルティングの感想を教えてください
中村様コンサルティングの中で「伝える情報をきちんと吟味して、ターゲットに合わせた媒体を選べば応募に繋がります。ただ、ずっと同じ情報を出していると効果は落ちていきますよ」というアドバイスをもらいました。アドバイスを踏まえて、待遇や職場環境などの改善を行った場合は、それを自社の魅力として求人票に反映しています。また、どのような情報が応募に結びつくかを分析し、データとして蓄積しています。自社の魅力を自分自身で言語化できるようになったことで、ハローワークをはじめとする多くの求人媒体に意思を持って情報を反映できるようになりました。多くの学びがあるコンサルティングだったと感じています。