令和8年2月発行「令和6年度人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋
地域のニーズに応えるため人材確保が急務だった。ハローワークや有料求人媒体を利用していたが、応募数が伸びず入社後ミスマッチも発生していた。
コンサルティングを受ける前はどのような状況でしたか?
張原様当社は訪問介護を中心に地域密着で事業を行っています。地域の介護ニーズは高いものの慢性的な人手不足の状態で、人材確保は避けては通れない最重要課題でした。ですが当社は採用に関する知識や受け入れ体制も不十分、ハローワークや有料求人媒体を利用しても応募数が伸びず、採用できても「思っていた仕事と違う」と離職されてしまう。地域のニーズに応え事業を続けていくための人材確保に悩んでいたところ、東京しごと財団からのメルマガ(コヨカン通信)でコンサルティングを知り、申し込むことにしました。
コンサルティングはどのようなことから始めましたか?
張原様まず5W1Hワークで、自社の強みを整理しました。有給の取りやすさや幅広い年代の活躍、相談しやすい雰囲気など、経営者目線では見落としていた自社の魅力を言語化できたのは大きな収穫です。そして、初めてペルソナづくりをしたんです。代表の私だけでなく、現場スタッフが「一緒に働きたい」と思う人材像を出し合いました。即戦力となる有資格者を軸に、主婦や子育てを終えた世代など人材像を具体化。求人票にそれらの内容を反映すると共に、ハローワークだけでなく専門学校や職業訓練校にも積極的に求人票を出し、母集団形成を計画的に行うことにしました。
他にはどのようなことに取り組みましたか?
小島様面接方法を大きく変えました。以前はスキルや経験を重視していましたが、コンサルタントより「現場の方が一緒に働きたいと思う感覚は大事ですよ」と助言があり、面接時に現場スタッフも同席してもらうようにしました。また事前に「当社のホームページを見てきてください」とお願いし、面接では実際に見たかどうかで本気度を測るなど、ある程度絞る観点も重視しています。
コンサルティングの成果を教えてください
張原様一番の成果は、採用活動に戦略性が生まれたことです。今までは、どこかで「誰でも良いから応募してほしい」という気持ちがあり、求人票の内容も漠然としていました。コンサルティング後は、「この層の人材はこういうアプローチをしよう」という、ターゲットごとの戦略を立てられるようになりました。特に国家資格が必要な鍼灸師の採用、「厚生労働省が発表している学校別の国家試験受験者数・合格者数一覧を活用してみてはどうですか」とアドバイスをもらい、全国の専門学校へ計画的に求人票を出すことができました。新規資格取得者の採用に困っていたので、数字に基づいたアプローチ方法で背中を押してもらえて心強かったです。また、経験者・未経験者、訪問介護エリアごとに求人票を分けた細やかな採用活動も行い、経験者の応募が増え全体の応募数も向上しました。入社後のミスマッチも減り、お互いに満足のいく採用を実現できています。
コンサルティングの感想を教えてください
張原様採用に対する意識が根本的に変わりました。以前は「働き手が欲しい」という労働力確保の感覚でしたが、今は「スタッフが一緒に働きたいと思える人を採用したい」という考えに変化しました。チーム全体を底上げする採用を目指すようになったことが最大の変化です。
小島様面接で人柄を重視するようになり、気持ちがとても楽になりました。スキルだけでなく、その人のやる気や本音、当社の理念に共感できるかを大切にするようになり、面接の質が向上したと感じています。今後もコンサルティングで学んだ手法を基に、より精度の高い採用だけでなく、採用後のフォロー体制を充実させ、働き続けやすい環境を整えることで、定着率向上を目指していきたいです。
令和8年2月発行「令和6年度人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋
採用を専任で行う人材がおらず自己流で進めていた。人材紹介会社を利用していたものの、年間の採用コストが課題。また、自社で活躍する人材要件が言語化されておらず、採用の方向性が定まっていなかった。
コンサルティングを受ける前はどのような状況でしたか?
羽賀様専任で採用を行う者がおらず、他の業務と並行して、本やインターネットを参考にしながら手探りで進めている状況でした。さらに、これまで3~4年のスパンで行っていた新卒採用を毎年実施することに。ちょうどコロナ禍に学生だった方々が就職活動を始める時期で、若者の仕事観やキャリア意識に変化が見られるタイミングでした。しかし弊社には新卒採用に関するデータの蓄積がなく、学生に対してどのように広報したらよいか悩んでいたところ、人材確保コンサルティングのチラシを見て申し込むことにしました。
コンサルティングはどのようなことから始めましたか?
羽賀様最初に取り組んだのは、5W1Hワークを使って自社の魅力や働きがいを洗い出すことでした。社員にはインタビューやアンケートでヒアリングを行ったのですが、全員が協力的に回答してくれました。そのことについてコンサルタントから「協力し合える社風は大きな強みですね」と言われたんです。もともと協力的な社風であったため私自身は特に驚きもなかったのですが、自分たちが当たり前だと思っていることでも応募者にとっては魅力になり得るのだと理解し、視野が広がりました。
コンサルタントからはどのようなアドバイスがありましたか?
羽賀様研修体制が充実しているから、その点をもっとアピールするようにアドバイスがありました。正直、研修目的で入社されてしまうのでは?という不安もあったのですが、「学生は『自分にできるかな?』という不安を持つものです。貴社の事業内容はすこし難しいので、なおさら研修制度や社風について具体的に記載し、安心感を与えることが大切です」という指摘を受けて、ターゲットに合わせて心持ちを変えていかなければいけないなと、自分の中で意識改革がありました。その後、OJTの中身や、社員の平均年齢が若いこと、「質問や相談がしやすい社風」など、安心材料となる要素を追記していきました。
新しい求人票の反応はいかがでしたか?
羽賀様求人票を大幅に書き換えた結果、ハローワークや大学生向けの「求人受付配信システム」からの応募が増加しました。特に求人受付配信システムでは、毎月1名程度のペースで自社ホームページからエントリーがあり、累計5名が応募、内1名は内定まで進みました。コンサルティングを受ける際に無料媒体の採用ルートを広げていきたいという思いもあったため、こうした直接応募の増加は紹介会社や有料媒体に依存しない採用の第一歩となり、採用力の向上につながっていると感じています。
他にはどのようなことに取り組みましたか?
羽賀様採用活動において、ターゲットに寄り添うことが大切であるということが分かったので、Z世代の価値観を理解することにも力を入れました。今の大学生は「人生100年時代」で「転職を前提にキャリア形成」といったキャリア教育を受けているなど、リーマンショック世代である自分とは根本的に発想が異なります。彼らが短期間で転職する可能性があることも受け止めつつ、「当社では仕事の面白みや、やりがいを実感できるまで数年かかる」と説明し、一定期間同じ会社で働く意義を伝えるように心がけました。また、マッチング率を上げるために職種ごとのペルソナ作成やデータ蓄積にも着手しています。
コンサルタントに言われて印象に残っていることはありますか?
羽賀様当社には転勤制度があるのですが、採用においてデメリットにならないか相談をした際に「『転勤制度自体を変える』のではなく『転勤があることをプラスに捉えるのはどのような人材か』という発想を持つようにしましょう」と言われたことが、とても印象に残っています。
コンサルティングの感想を教えてください
羽賀様今回のコンサルティングで実施した社員アンケートや5W1Hワークなどは、コンサルティングを受ける前にも自分なりに取り組んでいたことでした。ですが、やはり第三者目線で意見を言ってもらうことで、自分では気付いていなかった自社の魅力を見つけることができ、感謝しています。また、コンサルティングを通じて、相手の立場に立って視点を変え、価値観やニーズを理解して自分たちが柔軟に対応しながら成長していくことは、あらゆる場面で必要な姿勢なのだと学びました。
令和7年2月発行「令和5年度人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋
様々な採用手法を試したが、何が自社に合うのか分からなかった。複数の店舗・職種で人材が必要なこともあり、欠員や人手不足が常態化していた。
コンサルティングを受ける前はどのような状況でしたか?
小島様当社は肉の卸会社、株式会社小島商店の小売部門として2006年に設立しました。元が肉の卸会社のため小売業のノウハウはなく、常に未知の世界へのチャレンジをしてきました。それでも商売の面では質の高い肉を提供できるという武器がありましたし、惣菜や弁当を商品化する際は他店との比較検討をしながら自分たちなりに意思を持って事業を進めてきました。ところが採用となるとそうはいきません。ハローワーク、有料求人媒体、採用代行など手当たり次第に試したものの、どれも自社に合っていない感覚があり、何が正解か分からなくなっていました。
コンサルティングはどのようなことから始めましたか?
小島様当初、応募がないことについて相談したところ「それは求職者に選ばれていないということですよね。例えば商売では、自社の商品をお客様に選んでもらうための方法を考えますが、採用活動も同じなんですよ」と言われました。その言葉をきっかけに、求職者に選んでもらうためには求職者にとって有益な情報を提供する必要があるのではと考えるようになりました。そしてコンサルタントと会話を重ねる中で、求職者にとって有益な情報となる“自社で働く魅力”を集めるために、全社員を対象とした社内アンケートを実施することになりました。
アンケートを実施してみていかがでしたか?
小島様アンケート回答からは、いくつもの気づきが得られました。スタッフがどういう気持ちで働いているのか、自社にどんな働きがいや働きやすさがあるのかを知ることができたんです。正直、社長の私が現場に顔を出すことを煩わしく感じている人もいるだろうと思っていましたが「社長との距離が近くて話しやすい」というポジティブな意見もあって嬉しかったですし、とても参考になるものばかりでした。アンケートで集めたたくさんの声は、アドバイスを受けながらハローワークの求人票に反映し、他の求人媒体にも展開していきました。“大手百貨店内にある老舗の肉屋”というのはおそらく求職者にとっても見栄えはいいと思うんです。ただ中身が伴っていないと就業後にイメージと違ったと言われてしまいますよね。社内アンケートをもとに求人票を作成して求職者にリアルな情報を提供することは、その溝を埋めるための作業だったと感じています。今回のコンサルティングで、求人の元となる情報を自分たちで集め、自分たちの言葉で発信できるようになりました。採用活動の土台となる考え方を習得できたと思っています。
印象に残っている言葉はありますか?
小島様有名店が並ぶ場所に出店し続ける中で、私自身プレッシャーを感じながらも何とか成功させようと、絶え間なく働いてきました。その経験から、給与は我慢の対価であり、我慢をしている人ほど高い給与がもらえるのだと考えるようになっていました。それをある時コンサルタントに話したんです。すると「お客様に喜ばれることをやっている人、仕事を楽しんでいる人の給与が高くなるといいですよね」という言葉が返ってきたんです。はっとしました。瞬間的に自分の勘違いに気づき、それからは「仕事を楽しんでいる人を評価していこう」そんな風に考えるようになりました。迷いが生じていた当社にとって、コンサルタントからのこうした言葉の数々は採用活動を行っていく上での土台の一部となっていると思います。
令和7年2月発行「令和5年度人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋
複数の職種で募集をしていたが、どの職種も応募数が少なく、特に和食店の調理職採用に苦戦していた。
コンサルティングを受ける前はどのような状況でしたか?
中村様当社が運営する「かどやホテル」には和食店とカフェが併設されており、ホテルのフロント、ホールスタッフ、調理職など複数の職種で募集を行っています。それぞれ欠員が出た場合に募集を開始するのですが、特に和食店の調理職は有料求人媒体に2ヶ月掲載しても応募がゼロということも珍しくなく、悩んでいました。そんな中、社長の竹川からこのコンサルティングについて知らされたのです。他の業務との兼ね合いもあるので、きちんと時間を確保できるか不安でしたが、初回にコンサルティング内容について説明を受けた際、かなり濃い内容だと感じたんです。「自分が学ばないと何も変化が生まれない」という危機感もあり、時間を作ってでもしっかり学ぼうと毎回準備をしてコンサルティングに臨みました。
コンサルティングはどのようなことから始めましたか?
中村様コンサルティングは、ハローワークや有料求人媒体に掲載していた内容の見直しから始まったのですが「内容が薄いですね。会社や仕事の魅力をご自身が理解されていないのかもしれません」という指摘がありました。それまで有料求人媒体に掲載する際は、求人広告代理店に職種や給与といった基本的なことを伝えるだけで文章などはすべて任せていたので、当社の本当の魅力が伝わる文章にはなっていなかったんです。自分たちの言葉で自社の魅力をきちんと伝えることの大切さに気がつきました。
どのような流れで求人票を作成していきましたか?
中村様最初にハローワーク求人票の作成スキルを習得することを目標にしました。基礎ができれば、今後の採用活動に役立つと考えたからです。まずは求人票に記載する自社の魅力を知るため、従業員全員を対象にアンケートを実施しました。その結果、仕事や待遇に関する自社の強みを知ることができ、求人票で打ち出す内容が大きく変わりました。求人票を書き直す作業を通して、採用に関するノウハウが身についていく実感がありました。
新しい求人票の反応はいかがでしたか?
中村様作成した求人票で募集を開始して3ヶ月も経たない内に、和食店の調理職を2名採用できました。その内の1名からは「仕事内容がこんなに詳しく書かかれている求人票を見たことがない」という感想もありました。相手に伝わる内容を意識することで無料でも採用できるのかと、かなり驚きましたね。同時に、この内容は他の求人媒体でも活用できるだろうと期待が膨らみました。
他にはどのようなことに取り組みましたか?
中村様自社ホームページに掲載していた求人内容を見直しました。もともと一部の職種しか掲載していなかったのですが、これを機に全職種の求人情報を掲載し、採用活動の基盤を固めました。
コンサルティングを受けて、採用状況はどのように変わりましたか?
中村様全ての職種で応募数が大きく変わりました。全体で1.5倍くらいは増えた印象です。以前は1名の応募がありその1名を採用していましたが、今は複数の応募者の中から自社にマッチした人材を採用できています。どの職種も全く応募がないということがなくなりましたので、採用活動に目処が立つようになりました。
コンサルティングの感想を教えてください
中村様コンサルティングの中で「伝える情報をきちんと吟味して、ターゲットに合わせた媒体を選べば応募に繋がります。ただ、ずっと同じ情報を出していると効果は落ちていきますよ」というアドバイスをもらいました。アドバイスを踏まえて、待遇や職場環境などの改善を行った場合は、それを自社の魅力として求人票に反映しています。また、どのような情報が応募に結びつくかを分析し、データとして蓄積しています。自社の魅力を自分自身で言語化できるようになったことで、ハローワークをはじめとする多くの求人媒体に意思を持って情報を反映できるようになりました。多くの学びがあるコンサルティングだったと感じています。
令和7年2月発行「令和5年度人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋
有料求人媒体を利用して通年採用を行っていたが、自社にマッチする人材からの応募はわずか。採用しても定着せず、若手のエンジニアが不足してきていた。
コンサルティングを受ける前はどのような状況でしたか?
岸様当社はお客様先に常駐して金融系、公共系などの業務系システムの開発やサーバの設定などを行っています。私が入社した2015年当時から採用はうまくいっておらず、知り合いを通じて韓国からも人材を求めていました。しかし、無理に採用してもすぐに退職してしまうといった悪循環。気がつくと設立時のメンバーが40代になり、平均年齢は37歳になっていました。このままではいけないと考え、若手社員の採用にアクセルを踏むことにしたんです。しかし、有料求人媒体を利用したもののうまくはいきませんでした。その後もいろいろなアプローチを試みる中で、このコンサルティングを受けることにしました。コンサルティングは1回2時間で(通常)5回という説明を受け、じっくり取り組んでいけるのではないかという期待が生まれました。
コンサルティングはどのようなことから始めましたか?
岸様自社の良い部分、アピールできる部分を棚卸しするところから始め、コンサルタントにアドバイスをもらいながら魅力を整理していきました。韓国や中国・ベトナムなど外国籍の社員が活躍している、勤続年数が長い社員が多い、残業が少ない、本人の意思を尊重して無理なプロジェクトは任せない、フランクな雰囲気…などです。そして棚卸しした情報を募集にどう結び付けるのか必死に考えていきました。
どのようなことをポイントに求人票を作成していきましたか?
岸様狙いは長期的な事業運営を見据えてZ世代とし、属性、性格、趣味など、求める人材像について考え抜きました。キャリア形成を図るための採用の場合、年齢制限が認められるということを教わり、ターゲットは20~32歳に絞りました。そして一番時間をかけたのは求人内容の作り込みです。特に職種名と仕事内容は求職者が最初に目にする情報なので、この部分に注力しました。「髪型・服装が自由」「ゲームやアニメ好きが多い」など、社員の雰囲気が伝わる内容を記載したり、文中に「星マーク(★)」を使用してみるなど、Z世代に刺さるよう一字一句を工夫していきました。コンサルタントからは自分では思いつかないキラーワードを教わることができました。
新しい求人票の反応はいかがでしたか?
岸様求める人材像に合致した20~30代前半の方を採用できました。当初は3~4名ほどを予定していたのですが、最終的に60名以上と面接を実施し、11名を採用。当社の魅力としてアピールした外部研修制度がエンジニアを目指す若い人たちに刺さったようです。またハローワークを通じて長崎や岩手など全国から応募があったことには驚きました。
採用に成功し、その後変化はありましたか?
岸様今回コンサルティングを受けて一度に多くの人材を採用した結果、社内外に良い変化が起こっています。たくさんの若手社員が入社したことでベテランと新人がペアを組んで業務を進められるようになり、新たな育成スタイルが生まれました。新人の面倒を見ることで責任感が生まれ、ベテランたちの仕事に対する意識が高まり質も向上しています。また新入社員にとっては同期が多いことで心強さもあるようです。若手同士の繋がりを大事にしてほしいと思い、若手会なるものを発足しました。会社が費用を出して食事会やレクなどを実施しているんです。若手社員の定着に向けた働きかけの一つですね。
令和5年2月発行「令和3年度 人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋
中途と新卒を募集しており、どちらも応募はあるが、採用まで至らず苦戦していた。
コンサルティングを受けることになったきっかけを教えてください
藤森様中途と新卒、両方の採用活動を行っていたのですが、どちらも応募はあるものの、なかなか採用に至らない状況でした。どこに課題があるのか、何をアピールすればよいのか迷いがあった中で、コンサルティングの存在を知り、申し込んでみることにしました。
どんな取り組みからスタートしましたか?
藤森様何をどう求職者へアピールすればよいのか、悩みをコンサルタントにお話したところ、社内アンケートを通じて、自社の働く魅力を引き出してみてはどうかと提案がありました。そこで早速、「あなたが思う会社の魅力は何だと思いますか」というアンケートを実施したんですね。結果、意外にも仕事に対して大きな誇りを持って働いていることがわかりました。私たちは鉄道関係のソフトウェア開発を行うことが多いのですが、そうしたインフラに関わる社会貢献度の高い、責任ある仕事を任されていることにやりがいを感じている社員が多かったですね。
アンケート結果をどのように活かしたのでしょうか
藤森様このアンケート結果から自社の魅力を整理し、採用活動に活かしていこうと取り組みを進めました。新卒採用に向けては、会社説明会用の資料や音楽とナレーションを加えたスライド動画、また、社内アンケートに答えてもらった社員インタビュー動画を作成し、会社説明会で使用しました。全て自作なのでなかなか苦労しましたが、やれることは何でもやってみようという思いが強かったので、やりきることができたのではないかと思っています。
また、コンサルティング後の話にはなりますが、ハローワークと東京しごと財団が協力開催する「合同企業面接会」にも参加しました。事前に会社説明用の資料を作成し、また、冒頭に3分間スピーチをする場が設けられていたので、当日までに練習を重ねるなど、準備万端で臨みました。結果的に採用には至らなかったのですが、たくさんの方が当社ブースに来てくださいました。急遽、テーブルを増やして対応したほどです。いろいろと準備したことが報われたのかなと考えていますし、採用活動への意欲が、良い結果に繋がったと感じています。
その他に取り組んだことは何かありますか?
藤森様細かなところで言えば、会社説明会だったりWeb面談だったり、画面越しに相手と話す際は、「リアクションを2割増にしてください」とアドバイスをいただきました。やはり現在の社会状況下では、Webを通しての対応が多くなっていますが、同じ空間にいない分、飽きさせない工夫が必要ということなんですね。また、話が盛り上がるように会話のパターンを複数用意しておいた方が良いなど、Webに限らず、面談や面接時に有効なコミュニケーションの手法についても教えていただきました。
コンサルティングを受けて良かったことは何でしょう?
藤森様会社説明会の動画等の効果もあってか、最終的に新卒採用では内定者が2名決まり、中途採用では東京しごと財団の雇用支援事業を通じて1名採用することができました。今回、コンサルティングを受けて良かったことは、第三者の視点が入ることで、自社の魅力が整理され「見える化」できたことです。例えば、年に1度、社内イベントとして行っている「アイディアコンテスト」。これは、各社員がプレゼンを行い、勝ち抜いたアイディアをもとに商品開発を行うというもので、実際に複数のアイディアが商品化されています。このイベントも、会社の魅力として新卒採用の動画に盛り込んだところ、面談をした学生さんから、「興味がある」と言ってもらえました。正直、そこまで魅力になるとは考えていなかったので、私としても新しい発見になりました。また、社内アンケートを通じて、社員から生の声を聞けたことは大きな収穫でした。採用活動に活かせることはもちろんですが、不満の声があれば職場環境の改善を行うこともできるので、年に1回程度、継続して実施していこうと考えています。
やはり、できることは全部やっていかないと、さまざまな変化についていけなくなるという意識が芽生えたと思います。PR動画も新しく作って採用活動に導入しましたが、会社説明会でも、途中退出される方はまだいらっしゃいますし、もっと工夫の余地はあるんじゃないかと思っています。コンサルタントからも、SNSも積極的に活用した方がいいですよと言われていて、やってはいるのですが、まだ採用に繋がるような状況にはなっていません。今後の課題ですね。入社後のフォローについてもアドバイスをいただいているので、採用だけでなく、採用後についても目を向けて環境を整えていきたいと考えています。
令和5年2月発行「令和3年度 人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋
定着率もよく、これまで採用活動を活発化させる必要がなかったが、徐々に人材不足が深刻化。至急採用活動を進めるも、応募がほぼない状況だった。
コンサルティングを受けることになったきっかけを教えてください
上野様私どもの会社は、創業60年になります。ありがたいことに、これまで離職率はすごく低かったので、それほど採用活動に力を入れなくても大丈夫だったんですね。ただ、社員は高齢化していますし、退職する社員もちらほらと増えてきていました。気がつくと、部署問わず人材不足が深刻化していました。
平田様特に、我々土木部門の施工管理を行う人材が足りなくなると、そもそも工事が受注できなくなる恐れがあります。施工管理の採用は急務であると上野とも話をしていました。高齢化も進んでいましたので、技術の継承という意味でも新しい人材への期待は高かったです。
上野様このままではまずいと、土木部門の採用を優先し、ハローワークはもちろん、有料求人媒体でも募集をかけ、さらに採用ホームページを立ち上げるなど急ピッチで採用活動を進めましたが、応募はほぼゼロ。他に何かないかと、とにかく採用に関する情報をPCで検索していたところ、今回のコンサルティングにたどり着きました。
どんなことに取り組みましたか?
上野様応募が来なければ何も進まないということで、ハローワークの求人票の改善を中心に取り組むことになりました。まず着手したのは、人材要件に合わせて求人票を細分化すること。「土木施工管理」「現場作業員」、職種ごとに2枚の求人票を出していましたが、どちらも「未経験者も経験者も大歓迎!」という大くくりな内容だったんですね。コンサルタントからの提案で、それぞれの職種で経験者用と未経験者用に求人票を分けましょうと。そうすることでターゲットごとに特化したメッセージを伝えられますし、何より記載できる情報量が増えますので、より多く魅力が伝えられます。結果的に、4つのターゲットに向けた求人票を作成しました。
どのような求人票になりましたか?
上野様求職者の目に留まりやすい、タイトル部分は特に重要とのことで、職種情報の他、「働き方改革実施中!」と、職場環境について強くアピールしました。ちょうどこの年から、労働条件を見直していて、例えば年間休日は128日に増やしました。週休2日制を導入したんですね。また、業務のIT化も進めていて、日報も事務所に戻ることなく簡単に作成できるようアプリの開発を進めています。そうしたことも、求人票に記載できることを知り、具体的にアピールできるようになりました。
平田様応募の間口を広げる意味で、これまで応募条件にしていた「土木施工管理技士」も外しました。もちろん有資格者が来てくれるとありがたいのですが、我々の受け入れ体制を改めることで、少しでも応募が増えるのであればと、資格が無くとも向上心を持っている方なら受け入れようと、上野と協議して広く人材を募ることにしました。
求職者からの反応はいかがでしたか?
上野様反応はすぐにあって、求人票を掲載して早々に問合せが6~7件あったと思います。結果的に、ここにいる須鎌を採用しました。
平田様彼は、2級土木施工管理技士の資格を持っています。同じ業界の経験もあるのですが、何より仕事への前向きな姿勢が面接時の印象として残っています。仕事をしながら1級を目指してがんばりたいと言ってくれたので、それが採用の決め手になりました。
須鎌様面接は何社か受けていて、内定も数社からいただいていたのですが、面接でお話した印象も含めて、細田組に決めました。また、働き方改革を進めていることも大きかったです。3歳の子供もいますし、プライベートの時間も大切にしたいと考えていたので。実際に、きちんと週に2日休めています。
コンサルティングを受けてみて何か気づきや発見はありましたか?
上野様ハローワークに求人票を出していたものの、これまではうまく活用できていませんでした。しかし、今回コンサルティングを受けて、工夫次第でとても有効な採用手段になることを知りましたし、結局は私たちの問題だったのかなと思います。私たちだけで採用活動をしていた時は、過去に出していた求人票と同じような内容のままでしたし、振り返れば採用を軽く考えていたから、結果も伴ってこなかった。そこに気づかされた期間でした。
正直、まだまだ勉強したいことがあるので、またコンサルティングを受けたいくらいです。