人材確保コンサルティング 活用事例

職種名の変更で次世代を担う人材を採用

“デザートで人を笑顔にする仕事” その一行の提案が新風を巻き起こしました。

全酪フーズ株式会社

https://zefuco.co.jp/
インタビューにご協力いただいた方
総務部 部長 商品管理部 部長 岩田 勝信 様

令和8年2月発行「令和6年度人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋

コンサルティング概要

コンサルティングのポイント
  • ▪職種名を工夫し訴求力を強化
  • ▪社内の意識改革を後押し
  • ▪求人票を魅力的に改善
Before

応募者数が少なく、採用しても早期離職が続いていた。過去の実績や成果が採用変革を妨げていた。

After
  • ▪職種名の刷新が応募者層の変化を生み、積極性のある人材を採用
  • ▪仕事内容や職場環境の魅力を明確に伝えられるようになり、応募者の理解度と納得感が向上した

成果を上げてきた社風が、採用と定着の壁に

コンサルティングを受ける前はどのような状況でしたか?

岩田様コロナ禍以降、人材の採用と定着に課題を感じるようになっていました。求人票を出しても応募が極端に少なく、採用に至ったとしても早期に離職されるケースが続いていたのです。当社は設立から67年が経過しており、いわゆる“昭和的”な組織文化が今も色濃く残っています。これまでそのスタイルで成果を上げてきた背景もあり、採用活動についても大きな改革を行わないままの状態でした。そうした状況の中で、コンサルティングの案内を受けました。以前、東京都の別事業を利用して派遣社員を受け入れた経験があり、行政の支援施策に対する信頼感があったことも、今回の取組みを始める後押しになりました。採用担当として、「このままではいけない」という強い危機感を抱いており、外部の専門的な視点を取り入れることを、社内変革の契機にしようと考えました。

コンサルティングはどのようなことから始めましたか?

岩田様最初に取り組んだのは、現在の求職者がどのような価値観を持ち、企業選びの際に何を重視しているのかを理解することでした。年代別の傾向について具体的に説明してもらえたことは、私自身の認識を大きく改めるきっかけになりました。続いて代表取締役や支店長・常務といった、採用に関わる社内関係者へのヒアリングも実施してもらいました。このプロセスを通じて、社内で課題を共有し、意識改革を進めるための基盤を築くことができました。

自分たちの“当たり前”も、求人票では差別化ポイント

どのような流れで求人票を作成していきましたか?

岩田様職種名を変更するというところから始まりました。“企画営業”から「“デザートで人を笑顔にするルート営業”はどうですか?」と提案があり、私には考えもつかない内容で、非常に衝撃的でした。一見すると大胆に見えるかもしれませんが、仕事の本質はそのままに、メッセージ性を高めるという点で大変有効な施策だったと実感しています。求人票の具体的な作成にあたっては、自社の魅力や職場環境について思いつく限りの項目をリストアップしました。たとえば「残業が少ない」「駅から近い」といった、社内では当たり前と感じていた情報も、アピールポイントになり得ることを学びました。さらに、それらをただ並べるのではなく、求職者にとってわかりやすく、印象的な表現に整える作業にも丁寧に伴走してもらいました。文章化に際しては、自社の理念や業務内容との整合性を意識しつつ、「応募者の視点で再構築するという姿勢が大事」と助言されたことが印象に残っています。こうした一連の取組みにより、求人票は従来の形式を超え、採用広報としての役割を果たす重要なツールへと進化しました。

これまで応募がなかったタイプの人材を、即戦力として採用

新しい求人票の反応はいかがでしたか?

岩田様求人票の刷新後、応募者の志向に明らかな変化が見られました。従来は「営業」の職種に応募いただいても、業務の内容や目的を深く掘り下げ、理解した上で応募される方は多くなく、結果的にミスマッチが起きている状況でした。新しい求人票では、自社の業務内容や期待する人物像が具体的に伝わるようになったことで、「自分がこの仕事にどう貢献できるか」という視点を持つ方からの応募が増えました。

採用したのはどのような方ですか?

岩田様今回採用した女性社員は、営業経験こそなかったものの、接客業を通じて培った対人スキルを身につけており、積極的な性格で即戦力になり得る人材でした。当社は比較的保守的な社風がありましたが、彼女のような人材が入ることで、組織全体にも良い刺激が加わったと感じています。また、業務内容や役割への理解が非常に高く、「デザートで人を笑顔にする」というメッセージに共感して応募してくれた点も、これまでとは大きな違いでした。入社後の定着状況も良好で、求人票で会社や仕事の魅力を正しく伝えることの重要性を改めて認識しました。今後の育成や配置においても、このような視点を活かしていきたいと考えています。

未来を見据えた、よりよい会社づくりを目指して

コンサルティングの感想を教えてください

岩田様最も印象に残った言葉は、「若い人を採りたいなら、若い人の考えを理解しないといけません」というアドバイスです。この言葉を受けて、応募者が何を重視するかを考え、会社としても理念や風土の見直しに踏み出しました。コンサルティング後は、中長期的な人材戦略を立てるために、東京しごと財団が開催している人材戦略集中講座と人材戦略コンサルティングを活用して、現在は「ミッション・ビジョン・バリュー」という、企業の存在意義とあり方の言語化に取り組んでいます。近年、「社員の幸福と社会に貢献ができる企業でありたい」というような経営理念を掲げる大企業もありますが、私もこのような考え方を、定年までのあと2年で次の世代に引き継いでいきたいと考えています。「採用」というきっかけから、会社そのものの未来を考える、非常に意義のあるコンサルティングとなりました。

※本事例内の数値や画像などの情報はすべて取材時点のものです

人材確保コンサルティング 活用事例

求職者のこころを掴んだ求人票

求める人材像、伝えるべき自社の魅力について深く考えることが大事だとわかりました。

株式会社アラジンイデア

https://www.aladdin-idea.co.jp/
インタビューにご協力いただいた方
代表取締役 渡辺 修 様

令和7年2月発行「令和5年度人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋

コンサルティング概要

コンサルティングのポイント
  • ▪自社の魅力の再発見
  • ▪人材要件の分析と設定
  • ▪魅力が伝わる求人票の作成
Before

印刷業界全体が厳しい採用状況の中、採用条件の緩和や制度の見直しを図るも効果は得られず。従業員の退職により採用を急がなければならなくなっていた。

After
  • ▪印刷業界経験者を1名採用
  • ▪営業職採用で培ったノウハウを他職種の採用活動にも活かしている

業界全体が採用難の中、打ち手が見えなくなっていた

コンサルティングを受ける前はどのような状況でしたか?

渡辺様印刷業界全体が採用難に直面する中、当時営業職1~2名の採用を考えていましたが、ハローワークと会社のホームページに掲載しても反応はなし。そんな中で退職者も発生し、いよいよ採用を急がなければいけない状況でした。完全週休2日制の導入など会社全体の制度面の見直しを検討したり、給与を上げてみたりもしましたが、結局問い合わせのみで応募はなく、どうしようかなと悩んでいました。そんな時に、このコンサルティング支援の存在を知り、自分たちの経験則だけではどうにもならない状況で非常に困っていたので、第三者の意見を聞きたいと思い申し込むことにしました。中長期的な視点での採用方針の立て方や採用工程ごとのノウハウを得られるのではないかと期待もありました。

ワークを通じた自社の魅力や求める人材像の追求

コンサルティングはどのようなことから始めましたか?

渡辺様自社を分析して、その強みを言語化することから始めました。社員にも参加してもらいながら、ワークシートを使って自社の魅力を挙げていきました。多かったのは、働きやすさや人間関係の良さといった会社の風土に関する声で、想定外だったのは“アラジンイデア”という社名、その由来に共感したという声でした。ホームページに“「非現実を現実に」アラジンイデアはお客様の想いを形にします”というコンセプトを載せているのですが、応募の際にそれを見たというのです。印刷業界ではデジタルを中心に新しい技術が次々に生まれています。“昨日できなかったことが、今日できるようになる。そのようなシーンを生み出すのが私たちの仕事である”という自社の理念やビジョンも、求職者へのアピール要素になるんだと気づかされました。

コンサルタントからはどのようなアドバイスがありましたか?

渡辺様求める人材像について、今までは業界経験者のみとしていたのですが、「広い視点で“どのような人材が自社に合うのか”から考えてみては」とアドバイスを受けました。業界経験者のみで絞り込んでしまうのではなく、ターゲットゾーンを広げて応募数を増やすことが目的です。そこで、4つのペルソナ(採用したい人物像)を設定し、業界経験の有無などから、それぞれに向けた自社のアピールポイントを絞って求人票に反映していきました。

応募の反応を見ながら求人票をブラッシュアップ

どのようなことをポイントに求人票を作成していきましたか?

渡辺様今までは硬い言葉を用いていたのですが、見た人に伝わるような書き方など、文章表現についてアドバイスをもらいました。また、入社後をイメージできるように1日の流れを求人票に細かく書き込むことにしました。始めはそこまで丁寧に書く必要があるとは思ってもいませんでしたが「求職者の立場で考えましょう」と言われたとき、あぁそうだなと納得したんです。「伝わらなければ書いていないのと一緒」、そんな言葉も印象に残っています。相手が望んでいる情報を理解した上で、丁寧に伝えることが重要だと理解しました。

新しい求人票の反応はいかがでしたか?

渡辺様最初は反応が薄く少し不安を感じましたが、ペルソナ・ターゲットは変えずにキーワードを変えるなど、二の手三の手を打っていきました。それによって思うような反応に変わったんです。手法の多彩さ、多くの経験、業種の幅広い知見などコンサルタントの引き出しの多さに驚きました。

今回得た知見は採用全般を考えるベースとなる

コンサルティングの感想を教えてください

渡辺様面接の対応についてもアドバイスを受け、求職者の本音を引き出す手法を知ることができました。今回の採用活動の成果は、応募数6件、面接4名で1名採用。採用者は印刷業界経験のあるベテランの方なのですが、求めていた人材そのものでしたね。採用というゴールに対してのプロセスが正しかったと実感しています。PDCAの形でコンサルタントがフォローしてくれたことが心強かったです。

今後について教えてください

渡辺様当社には人事専任担当者はおらず、採用はその都度行っていましたが、今回の経験を活かして体制を確立させていけたらいいなと考えています。コンサルティングを受けた経験は、採用活動全般について考える上で大きな財産になったと思います。

※本事例内の数値や画像などの情報はすべて取材時点のものです

人材確保コンサルティング 活用事例

コストをかけない採用活動

コンサルティングを通じて、採用活動の幅が広がりました。

株式会社A‘Train

https://a-train.co.jp/
インタビューにご協力いただいた方
代表取締役 雨澤 豪 様

令和6年2月発行「令和4年度 人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋

コンサルティング概要

コンサルティングのポイント
  • ▪自社の魅力の再発見
  • ▪人材要件の定義づけ
  • ▪無料でできる採用手法の活用
Before

応募が少ないながらも、なんとか採用はできていた。深刻な状況ではなかったものの、コストの観点やこの先懸念される採用難から、無料の求人媒体をもっと活用できなかと考えていた。

After
  • ▪20代の方2名、40代の方1名を採用
  • ▪合同企業面接会など、ハローワーク以外の無料でできる採用活動も幅が広がり、応募数も以前よりは増えている
  • ▪採用パンフレットの作成や、筆記試験を取り入れるなど、さまざまな取り組みをしながら積極的に採用活動を続けている

自社の魅力を再発見できた

コンサルティングを受けることになったきっかけを教えてください

雨澤様 これまでも応募は少ないものの、なんとか採用はできていて、そこまで困っていたわけではなかったんですね。ただ、それなりにコストがかかっていたことや、採用難への懸念もあり、もう少し無料の求人媒体を活用して採用ができないかと考えていました。それでいろいろと調べていたところ、今回のコンサルティングを知り、申し込みをしました。
コンサルティングを受けるにあたっては、当社の社員数人にも参加してもらいました。それまで採用を含めた人事面は私1人でやっていましたので、この機会を活用して組織として人事面を強化していきたいという狙いがありました。

どんな取り組みをしましたか?

雨澤様 まずは、自社の魅力は何なのか、どんな人が当社に向いているのかを、定義づけしていく取り組みから始めました。いただいたワークシートをもとに、コンサルティングに参加した社員と一緒に意見を出し合いながら固めていきました。魅力としては、やはり鉄道関連の事業を行っていることが「鉄道好き」の方にとって興味を引くよねと。今いる社員の7割くらいは鉄道好きですし、もともと私たち自身でも認識していたことですが、より明確になりました。また、コンサルタントから、「何事にも社員みんなが一丸となって取り組んでいる」と言ってもらえました。組織としての結束力は求人活動でもアピールできると。それは私たちにとって新たな発見で、コンサルティングを通して気づけたことです。コンサルティングに参加した社員たちの積極的な姿勢も評価していただけて嬉しく感じましたし、自社の魅力を再発見できたことが、とても印象に残っています。こうした取り組みを通じて、求人内容も媒体ごとに見直していきました。

初めて作った採用パンフレット

他に取り組んだことはありますか?

雨澤様 そうですね、このコンサルティング期間中に、社員といろいろ話し合っていたのですが、その中に専門学校の新卒者向けに情報発信をしたらどうかと意見が出ていたんですね。それで、採用パンフレットを作ろうと。今までホームページには採用ページを作っていたのですが、冊子は作っていなかったんです。最初に取り組んだ自社の魅力や人材要件などをもとに、みんなで内容を固めて冊子を作りました。もちろんコンサルタントからもアドバイスをいただきました。言葉の表現の仕方など、けっこう細かいところまで見ていただいたので、しっかりとしたものが出来上がったと思っています。また、職業訓練校を通じた採用手法や合同企業面接会など、無料で取り組める採用活動をいろいろと紹介していただきました。様々な無料の求人媒体を教えていただき、知らなかったことばかりだったので目から鱗でしたね。コンサルティング後に参加した合同企業面接会では1名採用ができましたし、今後の採用活動にも積極的に取り入れていきたいと考えています。

客観的な合否判断のために取り入れた筆記試験

面接方法などのアドバイスはありましたか?

雨澤様 面接の内容に関しては、これまでもいろいろ取り組んでいましたので、大きな改善点は無かったと思います。ただ、面接だけで合否判断をすることに少し悩んでいたこともあったので、コンサルタントに相談をした結果、筆記試験を取り入れることにしました。面接だけだとどうしても主観的な判断に頼ることになってしまうんですね。ミスマッチを防ぐためにも、客観的な判断材料を取り入れることにしました。また、試験結果や面接での会話から、ある程度の適正を判断して、入社後にどんな業務から始めてもらうかを伝えるようにしました。これまでの仕事経験も含めて人それぞれ、個性や得意分野がありますから、それに合わせて、どのレベルから始めてもらうかを丁寧に話す、ということです。

取り組みを通じて採用はできましたか?

雨澤様 当社のホームページから応募してくれた方が2名、合同企業面接会から1名採用できました。人材要件として、「素直さ」ということも重要視していたのですが、そういう意味で3名とも面接での対応も含めてとても良かったことが、大きな決め手になりました。

良いコンサルタントに巡り会えた

コンサルティングを受けてみての感想を教えてください

雨澤様 やはり、無料でできることがたくさんあると知ったことですね。実際に応募の数は増えていますし、採用活動の幅が広がったことで効果を実感しています。人材が足りなくなってからの募集ではなく、計画的な人材確保のための採用活動として、今も募集を続けていますが、継続的に採用活動をする中で、良い人に巡り会えれば採用をしていきたいと考えています。
あとは何より、良いコンサルタントに巡り会えたことが一番です。とても熱意のある方で、一緒に参加した社員たちも、その人柄に惹かれていましたから。毎回、有意義な時間が持てたと思っています。ありがとうございました。

※本事例内の数値や画像などの情報はすべて取材時点のものです

人材確保コンサルティング 活用事例

ガラリと変わった面接内容

考え方を変えたら、選考の仕方も、自然と変わっていきました。

株式会社恩田組

https://www.ondagumi.co.jp/
インタビューにご協力いただいた方
総務 安田 彌生 様

令和5年2月発行「令和3年度 人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋

コンサルティング概要

コンサルティングのポイント
  • ▪自社の魅力発見
  • ▪面接におけるコミュニケーション方法
  • ▪採用全体における意識改革
Before

人材確保が難しい業界で、元々職人の確保に苦戦していたが、営業と経理事務を募集する必要性も出てきてしまった。

After
  • ▪営業職・事務職ともに20代の方を1名ずつ採用
  • ▪自社の強みが発見できたことで、採用活動中も胸を張って事業の魅力を伝えることができるようになった
  • ▪若手未経験者の採用により、入社後のフォローに注力

自社の情報が整理され「見える化」された

コンサルティングを受けることになったきっかけを教えてください

安田様もともと人材確保が難しい業界ですし、当社も同様だったので、いろいろな人材採用関連のセミナーに参加していました。その中のひとつを通して、このコンサルティングを知ったことがきっかけです。正直、そこまで期待はしていなくて、いい情報があったらラッキーだなと思っていました。でも始まってみたら、とても細かく話を聞いてくださって。例えば一つ質問に答えると、その答えに対してさらに質問をされるというように、どんどん掘り下げてくれるんですね。ワークシートも使って書き出していくことで、自社の情報が整理され、「見える化」されていきました。その中から魅力を発見していくという流れだったので、とてもわかりやすかったです。
また、コンサルタントからのアドバイスで、社内アンケートも行いました。普段、私たちがお願いすると、職人さんなんかは面倒くさがってやってくれないのですが、今回は、コンサルティングの趣旨をしっかり説明して、答えてもらいました。結果、思っていた以上に誇りを持ってみなさん仕事をしてくれていることがわかりました。当社は明治に創立し、建物をそのまま移動する「曳家(ひきや)」という伝統的で高度な工法を使って、歴史的建造物や文化財の保全・保存を行っています。もともと、求人票でもこうした歴史や、事業の特殊性を魅力としてアピールしていましたが、こうしたアンケート結果が出たことで、より自信を持って、胸を張って発信できることがわかって良かったです。

採用活動はどのように進めましたか?

安田様もともとは職人の募集がメインでしたが、より優先度の高い営業と経理事務の採用に力を入れていくことになりました。アドバイスをもとに求人広告を改善したことで、たくさんの応募を集めることができました。必然的に、応募者の選考過程についてのコンサルティングへ内容が移っていきましたが、たくさんの気づきや発見を得ることができました。

応募者の表層的な部分しか見ていなかった

どのような気づきや発見があったのでしょう?

安田様コンサルタントと話をする中で、そもそもこちらが「雇う」という感覚で応募者を選考してはダメですと言われたんですね。「雇ってあげる」のではなく、選考は、「一緒に働く仲間を見つける」ためのプロセスなんですよと。そう聞いて、言われてみれば確かにそうだと納得しました。そこから考え方を変えたら、選考の仕方がガラリと変わりました。これまでは面接でも、経歴やスキル、過去にどんな成果を上げてきたかなど、表層的な部分にしか目がいかなかったんですね。でも、一緒に働く仲間を見つけるわけですから、相手のことを知りたいですし、話にじっくり耳を傾けて、こちらも対等な立場で腹を割って話をしようと思うようになりました。面接の時間もこれまでは15分くらいだったのが、気がついたら1時間経っていることもありましたね。

将来性を優先して未経験の方を採用

どんな方を採用したのですか?

安田様そうやって時間をかけて話をすると、スキルだけではない人柄の部分が見えてきます。もちろんスキルは大事ですが、それだけが選考基準ではないということに気づかされました。
実際、事務の募集では最終選考に残ったのが2名。1名は経歴もスキルも十分。一方でもう1名は経理未経験でしたが、やる気も向上心も感じられて、うちの会社にとても興味があると言ってくれました。迷いましたが、将来性を見込んで未経験の方を採用しました。今もがんばってくれていますが、教えれば教えただけ吸収してくれるし、自分で勉強もしてきてくれるので、「やっぱり間違ってなかった」と思っています。

相手の立場で考えることを意識するようになった

コンサルタントからの印象に残っているアドバイスはありますか?

安田様印象に残っているのは、「とにかく面接に来てくれた方全員に、会社のファンになってもらえるような対応をしてください」と言われたことです。それを意識して実践していたところ、一次面接でお断りした方からメールをいただいたんですよ。「実は第一希望でした、入りたかったです」という内容で、そんなこと今まで無かったのでびっくりしました。やっぱり誠意をもって対応すると、きちんと伝わるんだなと気づかされました。
また、採用に対する意識が変わったことで、採用後のフォローやサポートの仕方も必然的に変わっていきました。何かをお願いする時でも、「これは急ぎじゃないから」とひと言添えることで、作業の優先順位をつけやすくするなど、相手の気持ちを考えながらサポートするようになりました。ひとつ視点が変わることで、こんなにも景色が変わるんだということが、今回、コンサルティングを受けてみてよくわかりました。本当に申し込んで良かったです。

※本事例内の数値や画像などの情報はすべて取材時点のものです

人材確保コンサルティング 活用事例

学歴重視から人物重視へ

私の先入観が、よりよい採用の「壁」になっていたことがわかりました。

株式会社シティ・プランニング

http://www.cplan.co.jp/index.html
インタビューにご協力いただいた方
代表取締役 前原 行雄 様

令和5年2月発行「令和3年度 人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋

コンサルティング概要

コンサルティングのポイント
  • ▪業務内容の明確化
  • ▪面接時のコミュニケーション方法
Before

「都市計画」「まちづくり」という華やかなイメージと実際の地道な仕事内容のギャップから採用しても定着しない状況だった。

After
  • ▪20代前半、30代前半の方を1名ずつ採用
  • ▪学歴重視をやめ、経験やスキルを確認するだけの面接内容も改善。結果、ポテンシャルも高く仕事内容に理解のある若手人材が採用できた
  • ▪人材育成の重要性も理解し注力

外から見た仕事のイメージと実務のギャップ

コンサルティング前の状況から教えてください

前原様私たちは、自治体からの依頼を受け、大小さまざまな「まちづくり計画」に対して、計画立案・調査・設計を経て、まちづくり提案を行っている会社です。事業内容から、華やかな仕事をしているイメージがありますが、実際には統計データの分析やアンケート調査の実施・集計など、地道な作業の積み重ねです。求人においてもそうしたイメージと現実とのギャップから、採用まで至らないことや、採用しても定着しない状況が続いていました。そうした中で、たまたまコンサルティングのチラシを見つけまして。自分で面接も選考も行うのですが、果たして自分のやり方が正しいのかどうかわからなかったので、一度プロの方に意見を伺った方が良いと思い、申し込みました。
最初コンサルタントからヒアリングを受けた時に、話を引き出すのがとても上手で、感心したことを覚えています。気持ちよく話ができるんです。私もこういう風に面接ができたらな、と思っていました。

学歴不問にし、間口を広げた求人票

どのように取り組みを進めていったのでしょう?

前原様ハローワークで募集を続けていたのですが、そもそも求人票の書き方もわかっていなかった。それがコンサルティングを通してわかってきました。「5W1H」というワークシートを活用しながら、仕事や会社の情報を整理し細かく書き出して、それを求人票の項目に合わせて反映する。また、会社が何を目指しているのかといったメッセージもきちんと伝えることで、他の情報とも繋がって、全ての情報が活きてきますよと。そうしたアドバイスを受けながら作った求人票は、とても充実した内容になりました。 もちろん、イメージとのギャップがないように仕事内容も具体的に記載しました。さらに、以前は学歴も重視していたのですが、募集段階では間口を広げた方が良いとアドバイスをもらい、思い切って「学歴不問」と修正しました。幅広く募り、その後の選考過程で見極めた方が良いということですね。

面接は、相手から「選んでもらう」ための時間

その他に何か改善したことはありますか?

前原様面接の中身も大きく変わりました。それまで、面接時間は長くて20分。聞くことは、主にこれまでの経験やスキルだけ。それをもとに、評価して、選ぶ。そんな選考過程であることをコンサルタントに伝えたら、発想が全く逆ですと。そもそも面接はこちらが相手を「選ぶ」のではなく、相手から「選んでもらう」ための時間だと言われました。会社をどう売り込んでいくかを意識して面接に臨まないと、相手に響かないし、最終的には選んでもらえないと教えていただきました。ある意味、お叱りを受けたという感じですね(笑)。 会話を広げることを意識してみてくださいとのことでしたが、正直、そんなに話すことがあるかな?と思っていました。でも、会社の説明から始まり、将来目指していることなど、いろいろな話をしていると、相手からも質問が出てくるんですね。そうしてお互い話が盛り上がったりして、気がつくと1時間過ぎている。こういうことなのかと、感心しました。

先入観が取り払われた

どんな方を採用しましたか?

前原様結果、20代前半と30代前半の2名を採用することができました。これまで若い世代からの応募は無かったので、こんなに変わるものかとびっくりしました。実は、2名とも業界経験が無かったのですが、この仕事への意欲とか地道な業務との相性など、面接で話す中で見えてきて、「将来の可能性」を考えた時にこの2名がベストだろうと判断して採用しました。実際、入社してからも期待以上にがんばってくれています。若いですし、意欲も吸収力も抜群なので、これからの活躍が楽しみです。

コンサルティングを受けてみていかがでしたか?

前原様業界経験者が良いだろうとか、学歴にこだわるとか、それが私の先入観だったことが、今回のコンサルティングを通してわかりました。また、一連の取り組みを通して、自分自身が何を考えているのかが明確になったことも大きいですね。会社の将来についても、これまで頭の中ではぼんやり浮かんでいたのですが、それが可視化されたことで、例えば面接の際に聞かれた時でも、はっきり伝えられるようになったと思います。今後は、採用した2名へのサポートも非常に重要だとコンサルタントから言われています。採用に満足するだけでなく、2人には長く活躍してもらえるよう、社内環境を整えていこうと思います。

※本事例内の数値や画像などの情報はすべて取材時点のものです

人材確保コンサルティング 活用事例

漠然としていた採用基準

会社が何を目指しているのか、面接で話せるようになりました。

有限会社並木商店

https://namiki29.com/
インタビューにご協力いただいた方
専務取締役 並木 建造 様

令和4年2月発行「令和2年度 人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋

コンサルティング概要

コンサルティングのポイント
  • ▪欲しい人材の明確化
  • ▪家族的な経営からの意識改革
  • ▪定着に向けた社内環境づくり
Before

事業の拡大に合わせ人材募集をしていたが、常に急な募集だったため、採用基準もあいまいなまま採用することが優先となっていた。結果的に採用してもすぐに辞めてしまう状況が続いていた。

After
  • ▪この市況下の影響で転職活動をしていた30代後半の同業の方を採用
  • ▪外国の方を4名採用
  • ▪次世代の「並木商店」に向けて会社としての組織を構築中

採用のミスマッチがおきていた

どのような採用状況から申し込みに至ったのでしょうか

並木様当社は、戦後から精肉店を営んでいます。祖父が小売店として創業し、父である現社長と弟の現部長が苦労して取引先を開拓して卸業を始め、今では卸業がメインです。現在は私が中心となって更なる販路開拓をしています。その中で新たな人材が必要となったため、採用活動を行ってきました。ただ、なかなか計画性を持てず「どういう人材が欲しいか」を考える間もなく採用をしていたんですね。結果的に採用しても長く続かない、いわゆるミスマッチがおきていました。
そんな中で、社長が「こんなものがあるぞ」と今回受けた採用コンサルティングのチラシを持ってきてくれました。社長も事業を拡大した頃は、人の採用に苦労してきたと思うんですね。だからこそ声をかけてくれたのだと思います。

採用がうまくいかない背景にあった組織の課題

どのようなことに取り組んだのでしょう

並木様そもそも事業を拡大していく上で、どういう組織を目指しているのか、採用した方にどう活躍して欲しいのかが漠然としていたんですね。これまで家族経営でやってきて、例えば社員もパートも役割を分けておらず「同じ仕事」をしていました。人事制度もキャリアプランもはっきりしない中で、応募者にも将来像を示せない。そうした点をコンサルタントに指摘されて、確かにそうだったなと気付かされました。ですので、採用活動と同時に「会社としての組織づくり」という課題にも向き合うことになりました。

採用活動はどのように進めたのでしょうか

並木様採用に関しては、コンサルタントからアドバイスを受けて外国人からの応募も想定した求人票を作成しました。ハローワークでは、留学生向けの求人サービスも行っているんですね。応募者の幅を広げましょうということでの取り組みだったのですが、当社周辺には外国人が通う語学学校も多いので、そこにも求人票を出してみました。結果的に、4名の外国の方を採用することができまして。ロシア・中国・インド・イタリアの方、皆さん大変優秀です。
他にも1名、ハローワークから同業種で働いていた方を採用することができました。この時にはだいぶ頭の中も整理できていて、どういう組織・会社にしたいのか、そのための採用基準もはっきりしていたので、面接できちんと自分の会社について話をすることができましたし、意思を持って質問もできていたと思います。採用後、本人から面接が決め手だったと言ってもらえたのは嬉しかったです。これまで面接で確認することといえば「どんなお仕事していましたか」だけ。今から思えば面接とは言えない内容でしたよね。

明文化された経営理念や行動指針

組織づくりや社内体制についてはどんな取り組みを?

並木様組織づくりに関しては、社員にリーダー職を設けるなど、それぞれの役割・責任の所在を明確にしました。定期的に行っている面談もコンサルティングをきっかけに、スタイルが変わりました。これまでは「何か困ったことはありますか?」と通り一遍の問いかけをするだけ。形骸化していた部分がありましたが、今は自分の気持ちを交えながら上下関係ではなく、フラットな関係性で会話するように心がけています。
また、経営理念や行動指針をまとめたリーフレットも作って全員に配布しました。これもコンサルタントからのアドバイスで作成しました。社長や私の頭の中にはあったのですが、きちんと明文化していなかったんですね。ウチにはこういうビジョンがあって、そのための行動指針はこれで、だからみなさんにはこれをやって欲しいという。それは、そのまま採用基準にもなっています。

お金をかけなくても自分たちに合った採用ができる

今回、コンサルティングを受けてみていかがでしたか?

並木様今回のコンサルティングは、採用力向上ということで組織の話ってあまり主流ではなかったと思うんですよ。でも、ウチはそこが問題点で、結局は組織というものが意識できていなかったから人が採用できないし、面接にこられた方にも会社が何を目指しているのか的確に話せていませんでした。そこに気づかせてもらえたことは大きかったです。コンサルタントからも課題を少しずつ解決していって、それを採用につなげていきましょう、といろいろアドバイスをいただきました。
家族経営でやってきた会社が将来を考えた時、今後は同業者に限らず、社会でいろいろな経験を積んできた人に入ってもらって屋台骨を支えてもらう必要があると思っています。
きちんとした採用基準を持っていれば、今回のようにお金をかけなくても自分たちに合った採用ができると知ったことで、今後の展望も開けそうです。正直、採用活動ってなんだ?という漠然とした中でのスタートでしたから、大きく意識が変わったことは間違いないです。
(コンサルティングのきっかけをつくってくれた社長:写真左)

※本事例内の数値や画像などの情報はすべて取材時点のものです

人材確保コンサルティング 活用事例

私たちに足りないもの

「どんな仕事なのかイメージしづらい」と言われました(笑)。

有限会社丸幸水産

https://www.maruko-suisan.co.jp/
インタビューにご協力いただいた方
総務部 課長/前田 潤 様

令和4年2月発行「令和2年度 人材確保コンサルティング好事例集」より抜粋

コンサルティング概要

コンサルティングのポイント
  • ▪魅力の詰まった求人票の作成
  • ▪話を引き出す面接手法
  • ▪入社後のサポート体制づくり
Before

取引先の小中学校440校に対して営業が2人。業務過多のため数年前から営業募集をしていたが、徐々に応募が少なくなり、採用に結びつかず対策に苦慮していた。

After
  • ▪5~6名の応募があり、商品部で20代後半の方を1名採用
  • ▪引き続き営業職の採用を進めるとともに、新人のサポート体制づくりに取り組んでいる

採用のやり方について何が足りないのか知りたかった

どのような採用状況から申し込みに至ったのでしょうか

前田様私は2年前にこの会社に入社したのですが、その前から特に営業職の採用が課題となっていました。それまでは、採用には至らなかったものの、応募はそれなりに来ていたらしいんですね。でも、私が入社した頃から応募が少なくなっていきました。どうしてなのか。私自身採用についての知識が無かったものですから、勉強も兼ねてコンサルティングをお願いすることにしました。
都内の小学校・中学校と取引していますが、営業は30代後半・40代半ばの2名。業務過多になっていることと、将来を見据えた時にできるだけ早く営業職を採用したいなという考えからです。

ターゲットに合わせて作り変えた3つの求人票

どのようにコンサルティングは進みましたか?

前田様最初の1~2回は、社長と私とコンサルタントでお互いに話を聞くことが多かったと思います。採用市場についての話を聞いたり、我々は事業のことや業務のことを話しました。組織内部のことまで、洗いざらい話したかと思います。そうした話を踏まえて「では求人票はどうなっていますか?」と。ハローワークに出していた求人票を見てもらいました。

どんなアドバイスがありましたか?

前田様どんな仕事なのかイメージできないって言われました(笑)。それまでの求人票では、仕事内容にしてもほんの2~3行くらいしか書いていなかったんですね。もっとアピールできることがあるはずだから書かないともったいないし、求職者も見てくれないですよと指摘を受けまして、求人票の改善に取り組みました。
まずはコンサルタントが作ってきてくれた案と、社長と私で作ったものとを突き合わせながら「いいとこ取り」のような形でブラッシュアップしていきました。例えば、仕事内容も具体的に説明するだけではなく、複数ある業務の割合を表記して、よりイメージしやすくしました。また、取引先の特性上、学校の夏休みに合わせて長期の夏季休暇が取れることを強調しました。
さらに、未経験者向けの求人票を1件と営業経験者向けの求人票を2件、ターゲットに合わせて3件の求人票を作りました。それぞれ少しずつ情報を変えています。例えば未経験者向けには、今いる営業スタッフの前職が大工だったことを伝え、だから未経験から始めても大丈夫です、と安心感を持ってもらえるよう表記を工夫しました。正直、私たちだけでは作れなかった求人票だったと思います。

志の高い方を採用できた

改善した求人票で応募は増えましたか?

前田様5~6名の応募がありました。以前は1ヵ月に1名応募があるかないかでしたので、効果はあったと思います。そのうち、20代後半の方1名を営業部の営業職で採用しました。ただ、試用期間を経て商品管理業務での本採用となりました。本人の意向もあり、まずは商品管理の仕事で知識をつけてから営業職へとステップを踏んでいこうということです。
採用した方は、元回転ずしチェーンの店長をしていた方で、もうすぐ30歳になるという節目もあり、スキルアップを求めて転職を決めたそうです。面接の際の会話から志の高い方だと感じて、それが採用の決め手でした。実は、事前に面接手法についてもアドバイスをいただいていまして、そうした話が引き出せたのもコンサルティングのおかげだったと思います。

入社後のバックアップ体制も整えたい

今回のコンサルティングで得たものは何でしょう

前田様採用についてこれまできちんと学んだことが無かったので、本当に勉強になりました。今回のコンサルティングを通じて感じたことは、会社が何を求めるかではなく、求職者が何を求めているかを念頭に置いて採用活動を行うということです。これまで無視していたわけではないのですが、改めて求職者目線で考えることの大切さに気づかされました。
コンサルタントからは、今回入社した社員へのフォローもしっかり行った方がいいですよと言われています。仕事の教え方ひとつとっても、委縮させてしまっては伸びるものも伸びないと。そうしたアドバイスも踏まえて、月に1回程度一対一の面談を行って、雑談も交えながら気軽に相談できる場を設けています。営業職の採用もこれから進めないといけませんし、入社後のバックアップ体制も採用とともに整えていかなければと思っています。

※本事例内の数値や画像などの情報はすべて取材時点のものです
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